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予防医学について医学生が語ってみる

予防医学」って言葉は、医学生なら恐らく誰でも知っていると思います。

「病気になる前に病気を予防する」

それが予防医学です。

我が国の医療費は右肩上がりに上昇しています。

高齢化社会に突入し、何としてでも医療費削減を行っていきたいのが政府の本音だと思います。

病気を事前に防ぐという予防医学は医療費削減には有効なのです。

じゃ、予防医学を浸透させよう!

そう考えるのは簡単ですが、実際現場ではあまり浸透していないように思います。

 

話を整理するためにstakeholder(利害関係者)を見てみます。

  1. 雇用先の企業
  2. 一般People
  3. 保険会社

個々人が病気を未然に防げば、これらの利害関係者が利益を得ます。

  1. 国民皆保険制度などで手当てする必要がなくなる
  2. 欠勤などがなくなりその分働いてもらえる
  3. 健康で文化的な生活が送れる
  4. 入院費用など一時金を支払わなくて良い

みんなハッピー!みんなちゃんと健康管理しましょう!

答え自体は簡単なんですが浸透はしません。

 

ここで、自分自身の生活について考えてみます。

  1. 普段から運動しているか
  2. 睡眠を十分取ってるか
  3. お酒の量多くないか
  4. 塩分取りすぎじゃないか
  5. 糖分取りすぎじゃないか

などが挙げられます。

週末になったら居酒屋に行って、二次会カラオケ、三次会ラーメン。

そんな生活をしています。

華の大学生ですから。

人間すぐには、病気になりません。

5年10年、それ以上の長い時間をかけてじわりじわり病気になっていくのです。

1日2日ではすぐに死なないのが、予防医学が浸透しない原因ではないかと考えています。

頭では理解しているのだけれども、どこか他人事。

10年20年後大変なことになりますよ!って言われても、深夜に夜食つい食べたくなりますよね。

 

 

もうひとつの予防医学の浸透を阻害している理由は、残念ながら日本の皆保険制度なんです。

日本では、病気になったとしても3割負担という格安の医療費で治療ができます。

気軽に病院に行けることが、むしろ病気を促進している面があると思っています。

手厚く医療制度を構築すればするほど、「病気をしている方が、病気をしていないよりも利益を得てしまう構造」になってしまうのです。

例え糖尿病・メタボなどのいわゆる生活習慣病になったとしても、3割負担の格安医療、仮に高額になったとしても高額医療費制度があるので、結局のところ格安で医療が受けられる現状なのです。

お財布が多少痛むごときでは、予防医学は浸透しないのです。

「病気になったら、高額医療費が請求される」

それぐらいの脅しがないと予防医学なんて浸透しないのではないでしょうか。

「病気になった人が保険で手厚い保護がもらえる一方、健康な人は特にそのことで恩恵を得られない」

そうなると、わざわざ普通の人の何倍も意識して健康維持に取り組むのでしょうか?

健康オタクの人は初めから、しっかり意識して色々なことを行っています。

ここで問題なのは、生活習慣を改善すべき人のお尻に火をつけるにはどうしたら良いのか?それが問題なのです。

小学校を思い出してください。

先生の大事な話を聞いてほしい生徒には、先生の尽力虚しく届かないのと似ています。

勉強に関心のない子供に親がどれほど「勉強しろ!将来大変なことになるよ!」って言っても勉強しないのと同じです。

医療に関心がある人は、すでに十分健康な人が多いのです。

筋トレに興味がある人は、たいていすでにムキムキです。

筋トレに興味がない人に、いかに筋トレをさせようと思わせるか?

医療医学に関心がない人に、どうやって関心をもたせるのか?

その視点が予防医学には大切なのだと思います。

ただ一方的に「健康的な生活を送れます、病気を防げます」などといった言葉をかけるだけでは当人の心に響かないのです。

 

では、どうするべきなのか。

予防できるはずだった病気に罹患した人から、罰金を取りますか?

それはちょっと、死人にムチ打つような感じがします。

「健康であることを評価する」

そうすれば、予防医学が浸透するのではないでしょうか。

ただし、その健康であることを「どう評価するのか?」

言うのは簡単ですが、この点が最も難しい。

「健康」という状態が本来はもっともっと評価されるべきなのです。

この仕組み作りができれば、医療費削減ができるように思われます。