医学生が株投資の際に押さえるべき繰延資産の会計学知識

繰延資産とは

「すでに代価の支払いが完了しまたは支払い義務が確定し、これに対する役務の提供を受けたにもかかわらず、その効果が将来に渡って発現するものと期待される費用」のことである。

 

繰延の処理を行う根拠としては、基本的に「費用収益対応の原則」である。

①効果の発現

②収益との対応

を重視するため繰延経理をするのであるとされる。

 

繰延資産と対比させて覚えておきたいのが「前払費用」である。

 

前払費用とは

「一定の契約に従い継続して役務の提供を受ける場合、いまだ提供されていない役務に対し支払われた対価」

のことである。

ふたつの共通点は

①適正な期間損益計算のため費用を繰り延べる

②資産の部に計上されるが、実質は費用である

 

これらふたつの違いは

①繰延資産は貸借対照表への計上が任意であるのに対し、前払い費用は時間基準に従い資産計上が強制される点

②繰延資産は、財産性のない擬制的資産であり第三者に譲渡不能であるが、前払い費用は譲渡可能性資産である点

がある。

 

繰延資産のあくまでも「繰り延べられた費用」であって、固定資産や棚卸資産などのように実体があり、換金価値を有する資産ではないことを理解する。

 

貸借対照表上に繰延資産が計上されているのは、繰延資産が換金価値のある資産とみなしているわけではなく、「繰延資産が投資資本の循環過程にあるものという考えであり、将来の収益獲得能力を有するものと考えている」からである。

 

財務諸表の勉強を始めてみたい方は「一番優しい財務諸表の読み方」がおすすめです。

会計基準対応です。